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ご挨拶
司さまを激愛する蘭丸の遊び場へようこそ!!原作コミックス&アニメ「花より男子」の二次小説ですつくし以上に司を愛するぞぉーと!始めた、妄想てんこ盛りな?ブログです妄想なのか?思い込みなのか?はたまた、お馬鹿なのか?思い込みのみで「つかつくはじめました!」お付き合い頂けたら幸です知識も、文章力も、全くありません!(キリッ)←自信満々で宣言します!暇つぶしに、一緒に遊んでやって下さいませm(_ _)m登場人物の設...

鍾愛 36
職場の壁に掛けられている電波時計が、メロディーに乗って12時を知らせるやっとお昼!日中の日差しは、ずいぶんと暖かくなってきた春から初夏にかけて、職場近くの公園で、あたしは、季間限定お一人さまランチをする今日の昼ご飯は、大きな、おにぎり2つと卵焼きベンチに座って、お弁当を広げるのは至福の時だ特大おにぎりを頬張りながら、片手に持つスマホと睨めっこをしているあの男に、優しくされて、心のダムが決壊した我が儘...

鍾愛 35
お話の中に、グロ注意な展開がありますお食事中の方は、スルーして下さいませm(_ _)m=====================カタカタカタカタ司が、長い手足を真横に組んで、小刻みに揺らしているこの女の全部がムカつく。顔も、声も、食べる姿も、生意気なところも。優しくしてやったら、つけ上がりやがって他の男の相手にするってか?しかも、銀座で誰が、お前みたいな、教養も無い女を・・・俺が、嫉妬するとでも思ってん...

鍾愛 34
目の前に、料理が並んでいるのに牧野は、テーブルの下から、なかなか手を出さない気がつかないふりをした方が良いのか?言葉をかけてやるべきなのか?なぜ、俺は、樹氷を見せてやると言ってしまったのか?どこか一緒に出かけたい訳ではなかったのに面倒くさいと思いながら、その面倒くさい事をしてやっても良いと、おセンチな気持ちがあったのも確かだったこの女は、わかりやすくて、わかりにくい繊細で、大胆。気弱で、勝ち気。会...

鍾愛 33
牧野と一緒にやって来たのは、ホテル内にある水族館子供の頃、叔父に連れて来て貰った時以来だったお飾り的なものでなく、水族館の枠を超えて、音、光、映像と生きものが融合した都市型エンターテインメント施設として楽しめる場所になっている複合商業施設としては、おおいに参考になる趣向を凝らしたもので楽しむと言うより視察に近い感覚だった館内は、カップル、家族連れが目立ち、俺達ふたりは、どう映ってるんだろうか?牧野...

ご挨拶

司さまを激愛する
蘭丸の遊び場へようこそ!!


原作コミックス&アニメ「花より男子」の二次小説です


つくし以上に司を愛するぞぉーと!
始めた、妄想てんこ盛りな?ブログです
妄想なのか?思い込みなのか?はたまた、お馬鹿なのか?
思い込みのみで「つかつくはじめました!」
お付き合い頂けたら幸です

知識も、文章力も、全くありません!(キリッ)←自信満々で宣言します!
暇つぶしに、一緒に遊んでやって下さいませm(_ _)m

登場人物の設定、描写、言葉使いに関してのご意見は
ありがたく受け止めさせて頂きますが
当方から個別のお返事は致しかねます
あらかじめ、ご了承、ご理解頂けますよう
お願い申し上げます

なお、原作者さま、出版社さまと一切関係ございません

誹謗中傷、文章の他所への転記等は、かたくお断りしております

「俺様が大活躍するってよ!」←大活躍するかは不明ですが……

「あんた、すでにいろんなとこて゜活躍してるじゃん」

つくしより、司さまを愛する自信だけは
おおありです!(笑

               by 蘭丸

お付き合いの程、宜しくお願い致します

               
@Ranmaru
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鍾愛 36

職場の壁に掛けられている電波時計が、
メロディーに乗って12時を知らせる

やっとお昼!
日中の日差しは、ずいぶんと暖かくなってきた
春から初夏にかけて、
職場近くの公園で、あたしは、季間限定お一人さまランチをする
今日の昼ご飯は、大きな、おにぎり2つと卵焼き
ベンチに座って、お弁当を広げるのは至福の時だ
特大おにぎりを頬張りながら、片手に持つスマホと
睨めっこをしている

あの男に、優しくされて、心のダムが決壊した
我が儘で、気難しくて、プライドが高い
そんな男に、恋心を抱いて、キュンキュンしていた、
あたしは、どうかしてた
この1週間で、テーブルマナーを完璧にマスターして、
なんとか契約終了に持ち込みたい
そのために、こうして、口も動かしながら、手も動かせる
おにぎりにしたんだから

ガブッ

もぐもぐもぐもぐ

やってやろうじゃないの!
あたしにだって、意地とプライドってもんがあるんだから
気合いを入れると、つくしは、動画サイトに集中していた
=============
司のお昼は、社食のシェフに作らせている特製ランチ
その日は、パスタのみ
脚を組んで執務室のソファーに、どっかりと身体を沈める

カタカタカタカタ

イライラが、いまだおさまらず、
足先がテーブル当たって音を立てている

あの女、俺に恥をかかせておいて、詫びの電話すらしてこねぇ
イライラの原因は、つくしから、かかってこない電話だった
必要意外に、連絡してくるなと、言っておきながら
自分は、つくしを心配して、ハンドクリームまで届けてやったのに
胃痛を起こして、倒れた自分に、気遣う電話もかかってこないとは
何事かと、ひとり、臍を曲げていた

プップップップップップップッ

RRRRRRRRRR

RRRRRRRRRR

RRRRRRRRRR

「もしもし・・・・」

「気取った声出してんじゃねぇよ!
 電話もよこさないで、どう言うつもりだ、テメェーはよぉ」

「どう言うつもりって?いきなり言われても、
 訳わかんないんですけど?」

「ワケわかんねぇだと?お前のせいで、ああなったんだろ?
 普通は、大丈夫ですか?とか、見舞いの言葉をよこすんだよ
 気が利かねえ女だよなぁ。まったくよぉ」

「何とか言えよ!聞いてんのかぁ?」

突然電話が、かけてきたと思ったら、
とんでもないこじつけを言う司に、呆れながら聞いていた


「大丈夫ですか?お加減は?」

「あぁ?取って付けたような言い方すんじゃねぇ
 俺は、忙しいんだよ!みっちりスケジュールが入ってて
 昼から2本も会議あんだよ!」

「お前に電話する暇もないくらい忙しいんだ
 昼飯のパスタも、冷めちまって、不味くて食えねぇ
 全部、お前のせいだかんなぁ!」

だったら、電話なんかかけてこなければいいのに
子供かよ!あんたは!
すかした男だと思っていたのに、支離滅裂すぎる言い分と
母親に向かって、駄々を捏ねる子供のようだと腹が立つより
ジワジワと笑いが込み上げてきた

「もういい、切るぞ」

ブチッ

ツゥーツゥーツゥーツゥー

「ぶはぁはぁはぁはぁ」

何なのよ!いったい。おっかしいぃ
初めて会った時、やることなすこと
スマートな司に緊張していたのが嘘のようで
今では、完全に、イメージが崩れ去っていた

「ガキぃぃぃ」

電話を切った後、つくしが小さな声で呟いていた
司の相手をしていたお陰で、昼休みの半分が台無しになってしまった
昼は、食べれたから良いか!と、弁当を入れていた
トートバッグの中へ空の弁当箱を仕舞おうと入り口を広げる
そうだ。これ、持って来てたんだっけ
それは、司が届けてくれたハンドクリームだった
良いとこもあるのに・・・・
チューブタイプのクリームを手の甲に乗せてすり込むと
甘いローズの香りがした
もうすぐ3月。春近し・・・されど恋の花が咲くのは遠し
そう呟くと、ベンチから立ちあがって、空を見上げてた

==================
会議も終わり、全てのスケジュールをこなし
時計は、夜の10字を指していた

コンコンコンコン

「入れ」

「失礼します」と入ってきたのは秘書の西田
コンビニ名が入ったビニール袋を手に持っている

「これが、受付に届いておりました
 牧野さまという方をご存じでらっしゃいますか?」

と、西田が聞いてきた

「知り合いだ。置いといてくれ」

無愛想に答える
司にお熱をあげた、令嬢達が社まで、プレゼントや差し入れを
持ってきても、捨てておけと冷たく言い放つのに
置いておけと言ったのは、デパートの包装紙でもなければ
リボンすらかかっていないビニール袋
西田は、司に言われたとおり、応接室セットのテーブルの上に置いた

「もう、帰っていいぞ。お疲れさん」

早く出て行けとばかりに、西田を追い出すと
ビニール袋に目をやりソファーに座って中身を確かめてみる

「なんだよ、これは・・・・」

出てきたのは、彩り具材ともっちり麺の鍋焼うどんと書かれてある
冷凍うどんだった

「冷めたパスタのお詫びです
 うどんは、消化が良くて、身体も温まりますよ!お大事」

と、メッセージが入っていた

「見舞いの品が455円・・・オレ様も、見くびられたもんだよな」
 
コツコツコツコツ

静かになった社内の給湯室に向かう
司が、一度も入った事が無い場所でもあった
シンクの横に、IHコンロを見つけると、
パッケージを開けて、鍋焼きうどんを置いた

「辛気くせえなぁ。なかなか解けねぇ」

入っていた割り箸で、ツンツンと麺をつつく
あの女、わざと凍ったうどんを買ってきたのか?
嫌がらせかよ
ぐつぐつと音がしだすと、鰹だしのいいにおいが鼻をつく

「あぢぃぃぃぃぃぃ」

美味しそうな匂いに釣られて、素手でアルミ容器を触ってしまい絶叫していた
凍ったうどんと格闘する俺・・・
こんな姿、他の社員に見せられたもんじゃない
給湯室から顔だけだして辺りを確認すると、 
置いてあったトレーに乗せて、執務室に戻った

カチャ

バタン

あの女が嫌がらせの為に届けてきた食い物んだ!
胃液で消化して退治してやるからなぁ!
思い知れ!牧野つくし!
舐めんなよぉ!このオレ様を!

ズルズルズルズルズル

「あちっ!クソ、覚えてろよ!牧野!」

その頃、つくしも帰宅して、遅い晩ごはんにありついていた
あたしが、一度も食べたことない、455円もする
高級鍋焼きうどんなんだから、文句言ってきたら
返り討ちにしてやるわ!

寒い部屋で白い息を吐きながら、ワゴンセールで買った
88円のカップ麺を食べていた


================

RRRRRRRRRRRR

RRRRRRRRRRRR

RRRRRRRRRRRR

司のスマホが鳴る。偵察に行ってる総二郎からの電話だった

================= 

ここからは、拍手コメントお礼となります

HNさま

こんばんは!

ふふふ。坊ちゃんは、イライラMAXですのよ。

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鍾愛 35

お話の中に、グロ注意な展開があります
お食事中の方は、スルーして下さいませ

m(_ _)m

=====================

カタカタカタカタ

司が、長い手足を真横に組んで、小刻みに揺らしている

この女の全部がムカつく。顔も、声も、食べる姿も、
生意気なところも。優しくしてやったら、つけ上がりやがって
他の男の相手にするってか?しかも、銀座で
誰が、お前みたいな、教養も無い女を・・・
俺が、嫉妬するとでも思ってんのか、このバカ女が!

「貧乏ゆすりやめてもらえません?
 ゆっくり食べられないから」

「あぁ?貧乏ゆすり?なんだよ、それ
 ゆっくり食えねぇなら、とっとと食え!睨むんじゃねぇよ」
 

「こんなに食べきれません」
 
「残せばいいだろ」

「なんてこと言うんですか?勿体ないし、
 作ってくれた人に失礼でしょ?道明寺さんも食べて下さい」

キッとした顔で睨みつけられて
面白くない司は、貧乏ゆすりが益々、激しくなっていた
勝手に不機嫌になって、
食べないのかと思っていたら、これ見よがしに食べだし
そんな司を見て、つくしの持つ箸のスピードも速くなる
リスが餌を隠す頬袋のように、両方の頬が丸く膨らんでいる
バチバチと火花を散らす、ふたりは、
早食い競争をしてるように見えなくもない

「ウッ・・・・は、吐きそうだ」

突然、青い顔して、司が口元を押さえた
元々、小食なのに一気に胃袋に流し込んだため
気分が悪くなっていた
座敷を這って、テーブルから離れると
腹の辺りを両手で押さえて倒れ込み
うーっと唸り声まであげている

「大丈夫ですか?」

つくしが、パタパタとで傍まで来ると、顔を覗き込んできた

「だっ、大丈夫なワケねぇーだろ」
「イッてぇー。うぅぅぅぅぅぅぅ」

「横になったらダメ!胃を圧迫するから、ちょっと待って」
 と、声をかけると

壁際に座布団を重ねて、上半身が斜めになるように
司をもたれかけさせた

「オイオイオイオイ、なにすんだよ」

司のデニムのボタンを外して、ジッパーを下ろす

「どさくさに紛れて、俺のパンツでも見るつもりかよ
 うっ。おぇぇぇぇぇっ・・・・・」

「こうした方がラクでしょ。パンツなんか、見たかないから」

「ハァー ハァーハァー」

司の額から脂汗が滲んでいる

「救急車よぶ?」

「食い過ぎて救急車呼ぶ馬鹿がどこにいんだよ!みっともねぇ」

「うっ。吐きそう」

「ちょ、ちょっと待って。我慢出来る?」

うつろな目をしながら、司が頷いた

ダッダッダッダッ

「すみません。バケツとごみ袋とおしぼり貸してもらえませんか?」

一番、近くに居たスタッフに声をかけた

「何か、ございましたか?」

「テーブルの上に水をこぼしてしまって」

「それでしたら、すぐに伺います」

気位の高い司が、吐いてる姿を見られたら、
プライドもズタボロだろうと、何かあったら
こちらから声をかけると言って、
借りた物を手にして大急ぎで部屋に戻ってきた

うーっと唸り続けている司の前に
ポリ袋を敷き、バケツをデーーーンと置いた

「ここに全部出しなさい。ラクになるから」

吐けだと?ここでか?そんな無様な事出来るか!
絶対に、いやだ!出来ねぇ・・・そう思っても
身体は正直で、抵抗も虚しく限界が来て堕ちた

「おぇっ」

司がバケツに顔を突っ込んでる間、
つくしは、無言での背中を擦り続けた
すっきりすると、司は、バタンと仰向けに倒れ込んで
つくしに、おしぼりで、顔と手を拭いてもらってる間、
みっともなくて、目も開けられなくて寝たふりをする

使ったバケツを手に持ち、つくしが部屋を出て行く姿を
薄目を開けて見ていた
つくしは、トイレで、きれいに後始末した後、
さっきのスタッフに礼を伝え
部屋に戻って来ると、司が、ふて腐れてるようにも見えた
あれから、30分たつのに、
いつまでタヌキ寝入りをするつもりなのか?
そんな様子を察した、つくしが、バッグからピルケースをだした

「胃薬あるから、飲んで下さい?」と、言ってきた

ここの最近、つくしもストレスで胃痛に悩まされていて
胃薬を持ち歩いていた。

「起きないと飲めないから」と、つくしに言われ

ムクッと起き上がって、無言で、大きな手を出してきた

ゴクゴクゴクゴクと、薬を水で流し込むと

「ハアーッ」と、深いため息をついた

「全部お前が悪いんだかんな。無理やり食わせるから
 こんな事になんだよ」

失態をさらして恥ずかしくなった司は
つくしに向かって、悪態をつく
まるで、子供だと、相手にせず
ピルケースをバッグに仕舞うと、そろそろ出ませんか?と
声をかけていた

店を出てからも、お互い知らん顔でパーキングまで歩き
車の中でも無言で、重い空気が流れていた
つくしのアパートの近くまで来ると、
道幅が狭いだの、暗くて見えないだの散々、文句を言って
車を停めた

カチャ

「ごちそうさまでした。おやすみなさい」

バタン

「ケッ」

コンコンコン

アパートの階段を上がって、部屋に入るのを見届ける

つい、この間まで、電車で帰るだのほざいてた癖に
送らせるってか!このオレ様に!

「ふんっ。可愛くねぇ女」

独り言を呟くと、車を発進させた
==============

翌日

出社して、秘書の西田から、1週間のスケジュールを告げられる
つくしに言った通り、会議、打ち合わせ、会食と、
予定がぎっしり詰まっていた。
本命の女などいないのに、つくしにヤキモチを妬かせたくて
子供染みた嘘をついのに、忙しいと軽くあしらわれた
ほんとに、夜の街で働くのか聞くにきけなくなって
イライラしている

「一日だけでいい、早く帰れるように調整しろ」と

イライラを西田にぶつけるも

「どのご予定も、外す事は出来ません」

「もう、いい」

言っても無駄な事は、司にもわかっていた
デスクの椅子をクルリと回すと背を向けて、スマホを取り出した
それは、出て行けと言う合図で、西田は、会釈すると執務室を
出て行った

プップップップップッ

RRRRRRRRRRRRR

RRRRRRRRRRRRR

RRRRRRRRRRRRR

「俺だ。とっとと出ろよ」

「なんだよ、機嫌わりぃーなぁ。こっちも忙しいんだ
 司の都合に合わせてらんねぇんだよ」

喧嘩腰にかけた相手は、総二郎だ

「お前、今晩、暇か?」

「別に、予定は入ってねえけど?」

「ルダンに行け!」

「はあ?いきなりなんだよ」

「好きなだけ飲ませてやるからよぉ。偵察に行ってこい」
 

「何のだよ?」

「懇親会で会った女覚えてっか?」

「どの女だよ?粉かけ過ぎてわかんねぇ」

「お前が、料理持ってくるように言った女だ」

「あっ!思い出した。目の大きな、可愛い子だよな」

「その女が、いつ店に出てるか、探り入れてきてくれ」

「あの子、銀座の女だったんか!司の奢りなら、
 あきら誘って、調べてきてやるよ。」

「ふぅーーーん、意外だな、ああ言う子がタイプか?」

「ちげぇーよ!人から頼まれてんだよ」

「ハイハイ、そう言うことにしといてやるよ」

「そう言うことじゃなくて、そう言う事なんだよ
 勘ぐり入れんじゃねぇ」

「銀座も、ご無沙汰だから、楽しませてもらうよ
 何かわかったら、報告する」

「遅くなってもいい。起きてっから」

「了解!じゃぁな」

ツゥーツゥーツゥーツゥー

チッ、誰があんな女!タイプじゃねぇーつってんだろ

きったスマホにまで、八つ当たりしていた
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鍾愛 34

目の前に、料理が並んでいるのに
牧野は、テーブルの下から、なかなか手を出さない
気がつかないふりをした方が良いのか?
言葉をかけてやるべきなのか?

なぜ、俺は、樹氷を見せてやると言ってしまったのか?
どこか一緒に出かけたい訳ではなかったのに
面倒くさいと思いながら、その面倒くさい事を
してやっても良いと、おセンチな気持ちがあったのも確かだった

この女は、わかりやすくて、わかりにくい
繊細で、大胆。気弱で、勝ち気。会うたびに、違った顔を見せる。

「食わねぇの?」

「いえ。いただきます」
「すみませんあんなに、たくさんハンドクリームを頂いて、
 面倒くさがり屋で、手のケアまでしてなかったもんだから」

恥ずかしいそうに言うと、やっと手を出して
いつものように、豪快に食べ出した

「ちゃんと、食ってんのかよぉ」

「食べてます。人より代謝が良いのか?太らないだけです」

「明日から、仕事が立て込んでっから、マナー教室も
 当分、休みだ」

「マナー教室になってるんです?」

「なってるよ!」

会いたいから、誘ってると思われるのも癪だ
その気はない
ただの気まぐれだとわからせる為に、
はっきりしとかねぇと図に乗るのが女って生き物だ

「聞いて良いですか?」

「何だよ」

「彼女とか、いらっしゃらないんですか?」

「いたら、お前と飯食ってねぇよ!」

「どうして?モテるてるしょ?」

「面倒くさいんだよ。女と会うのが。
 好きとか嫌いとか、どーでもいいこと聞いてきやがる
 その点、お前はいいよなぁ。余計な事、言わねぇし
 他の女と違って、勘違いもしないからな」

「アハハハハ。勘違いするわけないじゃないですか!」

大口開けて、笑いながら、放った言葉が、ヤケにムカつく

「俺も、忙しいからな、来週は、約束してる女とデートだ
 まっ、遊びだけどよぉ」

「大変ですねぇ、頑張って下さい」

モグモグ

ごっくん

ステーキを口いっぱいに、頬ばって、
軽くあしらわれた感がある俺は、段々、ムキになっていく

「来週会うのは、本命にしてやっても良いって女だ」
 
牧野の箸が、パタリと止まった
ほら、みろ!動揺してやがる。そうやって、気を引こうとしてるのは
わかってたんだよ

「なら、その方に、お願いすれば良いじゃないですか?
 あたしも、色々、忙しいんです!」

ムッとした顔して、言い返してきた
からかうのが面白くて、もっと苛めてやりたくなる

「本命だから慎重にいかねえと
 お前みたいに、軽い乗りじゃねぇんだよ」

「来週1週間で、テーブルマナーをマスターします
 すぐでにも、お姉さんと食事出来るようにしときます
 あたしも、あなたの都合で、いつまでも拘束されるのは
 ごめんですから」

「ああ?何して、忙しいんだよ」

「色々です」

「嘘つけ!」

「嘘じゃぁありません。もうひとつバイト増やしたんです。銀座で」
 
今度は、俺の動きが止まった

「まさか、ホステスするとか言わねぇだろうなぁ?
 色気もクソもねぇのに。笑わせるなよ
 もっと、マシな嘘ついたらどうだ」

「嘘ついたって、しょうがないでしょ
 手っ取り早く稼ぐには、水商売が一番なんです
 言っときますけど、即決採用されましたから
 来週から、お店に出るんです」

「どこの店だよ。ふん、言えないのか?嘘だから」

「○○ビルのルダンって店です」

ルダンって言えば、そこそこの店だ
この女が知ってるとは思えない・・って事は、ほんとの事なのか?
段々、イラついてくるのは何でなんだ?
どうでも、いい女なのに、思い通りにならないから腹が立つのか?
どうして、思い通りにしたいんだ?
牧野は、してやったりな表情を浮かべると、
また、パクリとステーキを口に入れた
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鍾愛 33

牧野と一緒にやって来たのは、ホテル内にある水族館
子供の頃、叔父に連れて来て貰った時以来だった
お飾り的なものでなく、水族館の枠を超えて、
音、光、映像と生きものが融合した都市型エンターテインメント施設として
楽しめる場所になっている
複合商業施設としては、おおいに参考になる趣向を凝らしたもので
楽しむと言うより視察に近い感覚だった


館内は、カップル、家族連れが目立ち、
俺達ふたりは、どう映ってるんだろうか?
牧野が先に歩き、俺がそのあとをついて行く
恋人同士にしては、不自然で、
いつもなら、そんな事を考えてもみなかったのに
ひと目が気になっていた

ハイテンションだった牧野が
歩き進めて行くうちに、トーンダウンしていく
円錐の水槽で、泳ぐ、クラゲは、色鮮やかな光で照らされ
絵画のように幻想的なのに、牧野は無表情で
楽しんでいるようには見えなかった

「イルカのショーがあるってよ。見にいくか?」

元気のない牧野に声をかけたのに、無言で、首を振る

「カピバラって、どこにいんだ?」

この俺が、女の機嫌をとるなんて、あり得ない事なのに
何も話しかけてこない、牧野が気になって、誘ってみた
返ってきたのは、ここを出たいと言う言葉だった

「どうしたんだよ?来たいっていったのお前じゃねぇか」

俺は、わざと不機嫌な態度を取ってみた

「あの子達、大きな海で泳ぎたいだろうに
 あんな狭い水槽に入れられて自由がなくて、可哀想」

予想もしなかった言葉。俺は、可哀想と言う感情は
持ち合わせていなかった
元気がなかったのは、それが原因だったのか

「樹氷って見た事あるか?」

「えっ?」

ずっとうつむいてた牧野が、やっと顔をあげた

「蔵王や八甲田、限られた場所でしか見れねぇけどな
 きれいだぞぉ。人工的でない自然の美だよ」

俺は、スマホを取り出して、樹氷の画像を見せてやる

「きれい」

牧野は、ぱっと華やぐ笑顔見せた

「見せてやるよ。近いうちに。ダイヤモンドダストもな」

厄介で、手のかかる女だ
俺たちは、契約上のカップル。そこに愛は存在しない
結局、館内の一部のブースだけを見ただけで
水族館を出ると、夜の帳がおりていた

「今日は、あたしに、ご馳走させて下さい
 豪華な食事は無理ですけど」

「それは、また、今度な。今から肉、食いに行こうぜぇ!
 約束してただろ」

少しがっかりした表情をみせると、俺の顔をみあげて頷いた
俺は、牧野に聞きたいことがあった
知らなくてもいいことなのに、知りたかった

===================

ゆっくり話をしたくて、個室がある店を選んだ
席に着くと、牧野は、テーブルの下に手を隠すようにしていた
適当にオーダーして、料理が運ばれてくるまでの間
聞きたかった事を切り出してみた

「仕事は、何してんだ?」

「建築関係の会社で働いてます」

「なら、オリンピックバブルで景気がいいだろ?」

「そんなこと無いです。街の工務店に毛が生えたくらいの
 規模ですから」

「あのビルにいたのは何でだ?」

「週末だけアルバイトしてます」

「何で?」

牧野の表情が険しくなった後、しばらく黙っていた

「話したくなければ別にいいよ」

「借金があるんです。軽蔑してもらっても構いません」

「欲しいものでもあったのか?」

「欲しい物は、ありません」

「いくらあるんだ?」

「あなたには、関係無いことです」

「そうだな・・・でも知りたい」

「親が作った借金を返済してます」

「関係えねぇだろ」

「あります。今まで育てて貰った恩があります」

「恩?親だったら当たり前だろ?恩もクソもねぇよ」

親の借金を肩代わりする為に、休みなく働いてる事が
腹立たしかったのか?歯がゆかったのか?


俺には、わからない事だらけだ
親が可哀想だの、恩があるだの、自分の生活を犠牲にしてまで
することなのか?
自由がなくて可哀想だと言ったのは自分の事なのか?
それなら俺も同じ。道明寺家に、縛られて自由がないのも同然だ
今すぐ、やめろと言いたいのに言えない
そこまで感情移入して関わるとろくな事にはならないと言う
思いと、手を貸してやりたい気持ちとが入り混じっていた

「見ていられないんです。母が可哀想で
 父が、だらしないから、あたししか頼る人がいないんです
 それが、悪循環になってる事もわかってます
 でも、聞いたら、ほっとけないんです」

あたしが正直に話したのは、お金を貸して欲しかった訳じゃない
お金にだらしなくて、借金を作ったと思われたくなかったからだ
1ヶ月で終わる契約なら、そこまで話す必要もなかったのに
みっともない自分を擁護したかった。



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