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ご挨拶
司さまを激愛する蘭丸の遊び場へようこそ!!つくし以上に司を愛するぞぉーと!始めた、妄想てんこ盛りな?ブログです妄想なのか?思い込みなのか?はたまた、お馬鹿なのか?思い込みのみで「つかつくはじめました!」お付き合い頂けたら幸です知識も、文章力も、全くありません!(キリッ)←自信満々で宣言します!暇つぶしに、一緒に遊んでやって下さいませm(_ _)m登場人物の設定、描写、言葉使いに関してのご意見はありがたく受...

50年目のラブレター 23 決意
「坊ちゃん、子供の頃、庭の柿の木に登って 降りて来れなくなったこと覚えてらっしゃいますか?」「あの時、タマ、タマと泣いて私の名前を呼んでたんですよ」兵学校へ行くと伝えてから、タマの昔話が多くなった司の幼い頃の話ばかり繰り返し話してはため息をつき、遠くを見つめ涙を溢すタマには身寄りがなく、自分が居なくなれば道明寺家から、暇を出されるかも知れない監視役として、司のことを一任されていたのに兵学校へ行くこ...

50年目のラブレター 22 決意
今日は72回目の終戦記念日戦争によって奪われた、たくさんのかけがえのない命と大切な人達を守るために戦い散って行った英霊達に心から合掌し黙とうを捧げます======*========*===========兵学校は広島の江田島にあり合格の電報を受け取った者は11月半ばに、江田島倶楽部宿舎に集合5日間、島に滞在被服、靴の試着、二次体格検査、体力検査が実施され最終的な合否がようやく決まる難関を突破してきたの...

50年目のラブレター 21 決意
「お帰りなさいませ」何とか三日目の試験も突破し、終着点が見えてきた疲れきった司は、自室に入るとベッドに倒れ込み何も考える気力も起きず、うとうと睡魔に誘われ眠りかけたときに、扉をノックする音で目が覚めた 「コンコン」「坊ちゃん、タマです、入っても良いですか?」「ああ・・」「入りますよ」倒れ込んだままでタマの話を聞いていた「タマは、いつでも坊ちゃんの御方です」「毎日、朝早くから、どちらへお出かけなんで...

50年目のラブレター 20 決意
「坊ちゃん、そんなに勉強ばかりしていたら 身体に良くありませんよ・・・」「夢中になって勉強して、人が入れ変わったようです」「道明寺家の跡継ぎとして自覚が出て来たのは 結構な事ですが、根を詰めすぎると身体に毒でございます」「旦那様と奥様に、坊ちゃんが頑張ってらしゃる事を お伝えしないといけませんね」タマが、ニコニコ笑いながら司に話しかけると「バン!!!!」夕食を摂りながらタマの話を黙って聞いていた司がテ...

ご挨拶

司さまを激愛する
蘭丸の遊び場へようこそ!!


つくし以上に司を愛するぞぉーと!
始めた、妄想てんこ盛りな?ブログです
妄想なのか?思い込みなのか?はたまた、お馬鹿なのか?
思い込みのみで「つかつくはじめました!」
お付き合い頂けたら幸です

知識も、文章力も、全くありません!(キリッ)←自信満々で宣言します!
暇つぶしに、一緒に遊んでやって下さいませm(_ _)m

登場人物の設定、描写、言葉使いに関してのご意見は
ありがたく受け止めさせて頂きますが
当方から個別のお返事は致しかねます
あらかじめ、ご了承、ご理解頂けますよう
お願い申し上げます

なお、原作者さま、出版社さまと一切関係ございません

誹謗中傷、文章の他所への転記等は、かたくお断りしております

「俺様が大活躍するってよ!」←大活躍するかは不明ですが……

「あんた、すでにいろんなとこて゜活躍してるじゃん」

つくしより、司さまを愛する自信だけは
おおありです!(笑

               by 蘭丸

お付き合いの程、宜しくお願い致します

               
@Ranmaru
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50年目のラブレター 23 決意

「坊ちゃん、子供の頃、庭の柿の木に登って
 降りて来れなくなったこと覚えてらっしゃいますか?」

「あの時、タマ、タマと泣いて私の名前を呼んでたんですよ」

兵学校へ行くと伝えてから、タマの昔話が多くなった
司の幼い頃の話ばかり繰り返し話しては
ため息をつき、遠くを見つめ涙を溢す
タマには身寄りがなく、自分が居なくなれば
道明寺家から、暇を出されるかも知れない
監視役として、司のことを一任されていたのに
兵学校へ行くことを両親が知れば、激怒し、
タマに詰めより責め立てるに違いない
邸を追われれば、年老いた彼女は生きる術を無くしてしまう
住む場所さえままならないのではないか
つくしにしか、心の内を話すことが出来ない司は
手紙に切々とタマの行く末が心配だと書きしたためた


「これを全部売って来てくれ」

「全部でございますか?」

何か言いたそうな使用人を睨みつけると

「安易に売り渡すなよ」
「一番高く買ってくれそうな所を捜してこい」

自室にある金目の物をかき集め
大事にしていた腕時計、高値がつく貴重な書籍、
蔵に保管されている美術品の一部を売り払っ来いと命じた


「たった、これだけか・・・」
「無いよりマシか・・・」

全部で千円程になり、
太平洋戦争前の大卒初任給が約70円
白米10K 3円32銭 千円は大金で
タマ名義で通帳を作ると全額預金した
兵学校を卒業するまで食いつないでくれれば
後は何とかなる、つくしから来た手紙の返信には
タマの事は、自分が出来る限り面倒を見るから
心配は要らないと書いてあり、
つくしに頼んでおけば何かあった時は必ず連絡が来る
物資的な心配事は片付きそうだが、心情的な解決策は
落ち着いたら、つくしと共に呼び寄せるしかないと思っていた

がらんとした自室で、もうここへ二度と帰って来ることはない
想い出の品も、本も、洋服も、写真も、残したくない
はじめから、自分は此処には居なかったのだ
跡形も残さず消し去る事で、両親も諦め執着も捨てるだろう

=====*======*========

暑かった夏も終わりに近づき
うるさかった蝉の声の代わりに、
日の出、日の入りの薄暗い時間に

「カナカナカナカナ」とヒグラシの声が
聞かれるようになってきた

ヒグラシは、蝉より早い6月中旬から9月の中旬から下旬に鳴き
蝉と同じ時期に鳴くのだが、周囲の気温と光量に反応して鳴くため
気温の高低、光量が明るすぎても暗すぎても鳴かず
晩夏の朝夕に鳴き声をよく聞かれる事から、
秋を告げる蝉として認識されていた


後少しで江田島に行くことになる
邸なら、人目につくことが無いが
街中で男女が親しげにするのも憚れる為
つくしに逢いたくとも、ここ最近は、手紙のやり取りでしか
心通わす事が出来なかった
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50年目のラブレター 22 決意

今日は72回目の終戦記念日

戦争によって奪われた、たくさんのかけがえのない命と

大切な人達を守るために戦い散って行った英霊達に

心から合掌し黙とうを捧げます

======*========*===========
兵学校は広島の江田島にあり
合格の電報を受け取った者は
11月半ばに、江田島倶楽部宿舎に集合
5日間、島に滞在
被服、靴の試着、二次体格検査、体力検査が実施され
最終的な合否がようやく決まる

難関を突破してきたのに、
最後の体格検査で(レントゲン、尿検査、検便、血圧検査)
不合格となり、泣く泣く帰郷
翌年再受験し、兵学校に入学する者もいた

入校式は、12月1日
数日後から、授業が始まる
試験を終え、入校までの間、両親にバレれば
どんな手を使ってでも阻止してくるだろう
今のところ、親にはバレてはいない
いつもと変わらない邸での暮らし
気がかりなのは、タマが
すっかり元気を無くしてしまっている事だった
つくしには、手紙で報告し、勤労奉仕が終わる時間に
落ち合う約束をしていた

待ち合わせ場所に向かう途中、司は冷えたラムネを2本買い
兵学校へ行くと伝えた川縁に腰を下ろし、
つくしが来るのを待っていた

「司さん、ただいま」

いつもと同じ眩い笑顔のつくしがやって来た

「お帰り」

「お待たせして、ごめんなさい」

江田島に行くまで、あと何回、逢うことが出来るんだろう
お下げ髪に、ブラウス、もんぺ姿のつくしを見ながら考えていた

「合格、おめでとうございます」
「あと少しで、行ってしまわれるのですね・・・」

タマと同じように、悲しげな顔をするつくしに


「終わりではない、これから始まるんだよ」
「だから、心配するな・・・」
「必ず、お前を迎えに来る」

初めて会った時より、大人びた司を見て、
自分も、彼を支え、運命を共にする
どんなことになろうとも、司について行く運命共同体なのだと
覚悟を決めた

=====*======*======

「ほら、今日は、冷えてるぞ!」
つくしにラムネを手渡すと
いつものように笑顔を見せ、司はほっとしていた

「どれくらい、あちらでお勉強なさるんですか?」

「3年弱かな」

「そんなに・・・・」

「休みもあるから、帰って来れるさ」

兵学校に入り、自分と出逢ったことを後悔するのではないか?
冷静になった時、馬鹿な事をしたと
司の心がいつか自分から離れてゆくのでは・・・
覚悟を決めたとは言え、常に不安はつきまとっていた

「司さん、私と出逢ったこと、後悔していませんか?」

水面を見つめながら話すつくしの言葉に驚き

「する訳ねぇだろう」

「初めて出逢った時より、今のほうが好きだ・・・」
「お前に出逢って、気がついたことが沢山ある・・」
「俺の人生は、くだらない一生になってたかも知れない」
「けど、今は違う、夢と目標が出来た」
「だからよ・・・泣いたりしないでくれ・・・」
「俺は、お前を幸せにしてやりたい、
 自分も幸せになりたいんだよ・・・・」
「その為には、お前が傍にいてくれねぇと・・」

つくしの瞳を真っ直ぐ見つめて話す司の気持ちに
嘘偽りもない事はわかっていた。一生に一度の恋
若い二人が激動の時代に呑み込まれてゆくとは知らず
純真で、穢れのない心は、真っ直ぐすぎて
周囲の大人達は、どうなるのかわかっていながら
止めることも出来ず、見守るしかなかった

「お前は、俺のこと、どう思ってるんだ?」
「未だに、一人じゃ何も出来ないわがまま坊ちゃんのままか?」

「ううん、そんなこと思ってないです」
「申し訳なくて・・・私なんかと・・・」
「怖いんです、いつか司さんが自分の傍からいなくなりそうで」
「嫌われそうで・・・好きになりすぎて・・苦しい」
「ずっと一緒に居られればいいのに・・・」

つくしの想いを聞き

「そうか・・・・ありがとう」
司は、いつものように目を細め優しい眼差しをくれた

「今日も飲まないって、言うなよな」

「えっ?」

「ラムネ」

「駄菓子屋のオヤジに一番冷えたのよこせ!って
 買ってきたんだからよ」

「あのオヤジ、どれも同じくらい冷えてますって抜かしやがる」
「確かめたら、微妙に冷えが違うんだよな」

「もしかして、1本1本触ったの?」

「当たり前めぇだろ、
 俺は一番冷えたのよこせって言ったんだからよ」

「ふふふふふ、司さんらしい」

大人びた彼ではなく、初めて出逢った時のような
ぶっきらぼうで、子供みたいな司に
なんだか嬉しくなってしまい笑ってしまった
つくしの笑顔を見て、何もかも捨て去って、
今すぐどこか遠くへふたりで行くことが出来たなら・・・
自分の非力さと勇気の無さが彼女を辛くさせているのだと
わかっていてもこれ以上どうすることも出来ないと思っていた

「司さん、お願いがあります」

もじもじ恥ずかしそうに下を向いたつくしが

「司さんのシャツを1枚貰えませか?」
「着古した物で良いんです・・・」
「私、司さんのシャツ姿が格好良くて好きなんです」

つくしの意外な言葉に久々に楽しい気持ちになり

「なら、新しいのをやるよ」

「いいえ、着古した物が良いんです」
「司さんのにおいが、いっぱい着いたのが欲しい」

「ハハハハハ」

そんな事を思ってくれてたのかと嬉しくなり

「お前って、可愛いな」

そう言うとつくしの頭を撫でた

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50年目のラブレター 21 決意

「お帰りなさいませ」

何とか三日目の試験も突破し、終着点が見えてきた
疲れきった司は、自室に入るとベッドに倒れ込み
何も考える気力も起きず、うとうと睡魔に誘われ
眠りかけたときに、扉をノックする音で目が覚めた
 

「コンコン」「坊ちゃん、タマです、入っても良いですか?」

「ああ・・」

「入りますよ」

倒れ込んだままでタマの話を聞いていた

「タマは、いつでも坊ちゃんの御方です」
「毎日、朝早くから、どちらへお出かけなんですか?」
「正直に話して下さいまし」

「あと2日待ってくれ・・・そしたら話す」

「タマが悲しむような事はしてませんよね」

司は黙っていた
今まで、自分に愛情をかけ育ててくれたのはタマで
戦地へ行く可能性がある兵学校に行くと言えば悲しむ
この家に二度と戻るつもりがない事を話せば
もう若くはないタマと今生の別れになるかも知れない
タマが自分にそうして来てくれたように
司も、タマの行く末を案じた

つくしと出逢い、恋に落ち、今まで自分が気づかなかった感情や
誰かを愛おしいと思う気持ち、心配させまいと気遣う言葉
守ってやりたい、悲しませたくないとの思いから来る行動
タマは、自分にそれらの思いがあればこそ
真摯に向き合って来てくれたのに、別れが近い今になって
ようやく気がついた
年老いたタマを今度は自分が支え守ってやらねばならないのに
司は、タマが部屋を出て行った後、枕に顔を埋めて泣いた
誰かの事を思い涙を流すなんて・・・滑稽だと思っていたのに
タマの深い愛情を知り、声を殺して泣いた

========*========*======

今日で、試験が全てが終わる
やるだけのことはやってきたんだ・・・
つくしが持たせてくれた、お守りをポケットに入れ
最終日は作文、これがどう評価されるのか?
一番の難関かも知れない
全日程を終了し、後は、電報が届くのを待つだけだ

「道明寺、お疲れさん」

「お疲れさん」総二郎に声をかけられ
初日の出会いは、とんでもない男だと思っていたが
今となっては、5日間共に難関に挑んだ同士のような気持ちに
変わっていっていた

「江田島で再会しよう!」そう言葉をかけあい別れを惜しんだ

この5日、試験は大変だったが毎日つくしと逢えたことが
何より嬉しく、これで一歩前に前進したのだと思えた
いつも通り、帰りは途中下車し、つくしの顔を見て帰路についた

=======*=======*======

「坊ちゃん、お帰りなさいませ」

自分の身を案じてくれているタマにだけは本当の事を話さねば

「タマ、後で俺の部屋に来てくれ」

「わかりました」

15分程して、タマは司の部屋の扉をノックした

「コンコン」「入っていいぞ」

司は正座し、神妙な面持ちで、きっといい話ではないとわかり
タマも司に向き合い正座して座った

「タマ・・・俺は、この家を出ることにした」
「兵学校の試験を受けたんだ」
「合格すれば、江田島の寮に入ることになる」

突然の事で、タマは、驚き

「どうして急に・・・」 

「つくしと一緒になりたい・・・」
「タマは、今まで育てて貰った恩がある・・
 いや、タマは、俺の母親だから・・・黙っていて、すまない」
 
「坊ちゃん、タマを置いて行くのですか?」
その言葉が、堪えた

「すまない・・・」

「兵学校に入ると言うことは・・・」

タマの言葉を遮るように、
「わかってる」「どうなるか、わかってるから」

「わかっててゆくのですか・・・」
「行かせる訳には参りません」
「坊ちゃんは、タマの生き甲斐でございます」
「つくしちゃんとのこと、旦那様と奥様に誠心誠意
 お願い致しますから、行かないでくださいまし」

泣きながら懇願するタマを見て、司は、堪らない気持ちになった

「もう、決めたんだ・・・」
「心配するな、お前の面倒は、俺がちゃんと見てやる」
「だから、わかってくれ」

「兵学校を卒業したら、江田島に呼び寄せてやる
 それまでの辛抱だから待っててくれ」

司は、本当に、タマを呼び寄せ、面倒を見るつもりでいた
こんなことになるなんて、ふたりを引き合わせさえしなければ
若い二人の将来を奪うこともなかったのに
タマは、自分の安易な行動を後悔していた


そして、司の元へ、兵学校の合格を知らせる電報が届いた

「カイヘイゴウカクイイテンスウ」
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50年目のラブレター 20 決意

「坊ちゃん、そんなに勉強ばかりしていたら
 身体に良くありませんよ・・・」

「夢中になって勉強して、人が入れ変わったようです」
「道明寺家の跡継ぎとして自覚が出て来たのは
 結構な事ですが、根を詰めすぎると身体に毒でございます」

「旦那様と奥様に、坊ちゃんが頑張ってらしゃる事を
 お伝えしないといけませんね」

タマが、ニコニコ笑いながら司に話しかけると

「バン!!!!」夕食を摂りながらタマの話を黙って聞いていた司が
テーブルを叩きつけるように箸を置くと

「あいつらに、余計な事を言うな!」
「言ったらタマでも承知しねぇからな」
物凄い血相でタマを睨みつけると、食事を途中で止めて
食堂を出て行ってしまった

後4日・・・何事もなく終われば、この家ともおさらば出来る
やっと、自由になれるんだ・・・・
それまでは感づかれないようにしなくてはならない
勉強しなければ・・・と思いつつ
疲労と睡魔には勝てず、そのまま寝入ってしまっていた

「いけねぇ・・・寝過ごしたか?」

騒がしい小鳥のさえずりで目が覚めた司は
慌てて、身支度をし、まだ寝静まった邸の台所で
麻袋に米を詰め込み、筆記用具が入った鞄と麻袋を持ち
試験会場へ向かうため邸をでた
つくしは昨日と同時間に表にでて、司が来るのを待っていた

「おはようございます」

「おはよう」

今日も大きな握り飯を作り司に手渡した

「少しですまないが米を持ってきた」
「受け取ってくれなければ、明日から握り飯は要らない」
司の気遣いを嬉しく思い素直に受け取ることにした

「ありがとうございます」
「今日は駅まで見送りに参ります」

「そうか・・・」いつもと変わらない優しい眼差しで
笑みを浮かべる司を見て、合格するのは嬉しいが
離れ離れになることと、戦地へ行くかも知れない不安が
入り交じり心から喜ぶ事が出来ずにいた

「気をつけていってらっしゃい」

「うん・・・頑張って来るから・・・」

つくしに見送られ、試験会場につくと
昨日、握り飯を横取りされた総二郎が声をかけてきた

「おはよう、昨日は、ごちそうさん」

司は、黙りを決め込み、総二郎は、そんな司のことを
気にもかけず一方的に話しかけてくる

「今日は数学だ、お前、自信あるのか?」

「ある」「俺は合格する為に来てるんだよ」

「言ってくれるね、面白い奴だなぁ・・」総二郎は、司を気に入り
司も、コイツとは、長い付き合いになるかも知れないと感じていた
この後、総二郎とは苦楽を共にした戦友として、つくしと同じように
強い絆で結ばれてゆく

======*=======*=======

今のところ、脱落者は出ていないようで
昨日と同じ人数で試験が始まり、合否を待つ間、
木陰の下に腰を下ろし、つくしが持たせてくれた、
握り飯を頬張っていた

「俺も今日は昼飯持参だ!」
そう言うと当たり前のように司の横に座り弁当を食べ出した

「なぁ、道明寺、お前どうして試験受ける気になったんだ?」
総二郎の問いかけに信用できる人物かわからなかった為

「気まぐれだよ・・・」「お前は?」

「俺か?俺の家は茶道の家元で長男が跡継ぎだから
 次男の俺はお役御ってとこかな」

「一応、親は難色示したけど、海軍兵学校に合格すれば、
 親としては、それなりに鼻が高い、まっ、そんなとこだな」

「お前の家は反対しなかったのか?」

「俺に、親はいない・・・」
「育ての親はいるが、生みの親はいない」

幼い頃から、両親との接点もほぼ無く
限りなく他人に近い身内だと言う認識でしかなかった

「すまん、悪いこと聞いたなぁ・・・」

「別に構わねぇよ、ほんとの事だから」

「どうだ、合格しそうか?」

「当たり前だろ、どんなけ勉強して来たと思ってんだ」
「俺には帰る家がないんだ、何が何でも合格しねぇと」

「そうだな・・・」
「必ず行こう、江田島へ!」

「ああ・・・・」

「そろそろ発表だ・・・行くか?」

総二郎に促されて、発表を見に行く

「あった!!!」

「後3日・・・長えよなぁ」

気楽そうに見える総二郎も、家の居心地が悪く
司と同じ思いをしていた
両親は、長男ばかり気にかけ、次男の総二郎には無関心
自分の居場所探しに海軍兵学校を選んだ

「お前とは、上手くやれそうだ、宜しくな!」
総二郎に握手を求められ、自分も同じように感じていた

=====*========*=======

今日も、無事終わった・・・・
帰り道、つくしに報告するため、途中下車し
お下げ髪のつくしを捜す

「お帰りなさい」「どうでしたか?」

「受かってたよ」

「おめでとうございます」

一緒に暮らし、お帰りなさいと出迎え
ただいまと返してくれる、そうなれば、どんなに幸せだろう
つくしは、司をみながら思いを馳せていた

「後3日だ・・・後3日で終わるから」

「はい・・・・」

邸に帰り、疲れきった司の顔を見たタマは
明日こそ、何を考えているのか聞いてみようと思っていた
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