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ロミオ 前編

息抜きに、短編投下したくなったので
お付き合い頂けたら幸いです

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「うっせぇーなぁ。そんなにグダグダ言うなら出てけよ!」

司のこのひと事で、あたしはキレた
暴れてはいないけれど、お望み通り出て行ってやりましたとも
事の発端は、義母楓さんの代わりに出席したパーティーで
あたしの帰宅が遅くなったのが気に入らなかったらしく
文句タラタラ言いまくり
そんな話しは聞いてないだの男と浮気してただの
毎度お馴染みの妄想劇場を繰り広げていた
全力で否定してるのに全く聴く耳なし!
挙げ句、イライラマックスになった奴は、
出て行けと暴言を吐いた

「上等じゃん!出ていってやるわよ!」

結婚三年目のあたし達は、この手の喧嘩を何度もしている
売り言葉に買い言葉。邸から逃亡したあたしを
秘密部隊でも持っているのか?と思う速さで
居場所を見つけだし、確保、連行されるのが常だった
惚れた弱みで、あたしもあいつも本気で別れる気はないと
わかった上での大喧嘩

結婚前、日本に拠点を移した楓さんに同居を打診され
断るのかと思ってたら、遅かれ早かれいずれ
同居するんだからと当たり前のように承諾して同居開始
過去、あれほどバトルした、あたしと楓さんは、
憑き物が落ちたかのように良好な嫁姑関係を構築していた
なのに・・・蓋を開けてみれば

「何で、ババァが居るんだ」と寝言をほざきながら
司は、キレまくっている
一緒に住んでるんだから、居るでしょ?フツーゥと
とことん醒めた返事をしたら
彼曰く、子供の頃から広い邸内でほとんど顔を
合わせた事がなかったらしく
だから楓さんの望み通りにしたんだと
トンでも発言をするオレ様

ババァの陰謀だのハメラレタだの
理解不能な事を言って器の小さを露呈している
うーーーん。こいつ、大丈夫か?
今や、エネ夫と化した司の目を醒まさせるため
あたしは、独身時代に貯めた預金通帳を握りしめて
逃亡することにした

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エネ夫とは
妻の味方をするどころか妻を苦しめる敵になってしまう夫のこと
エネミー(enemy:敵)+ 夫の造語。
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「また、嫌がらせしたのか」

つくしが邸を出て行ったのは、母親の陰謀に違いない
エネ夫な司は、楓に詰め寄っていた

「なんの事かしら?」

「とぼけんじゃねぇーぞ!」

「出て行けと言ったのは司さん、貴方じゃなくって?」

「そんな事、言う訳ねぇだろ」

「貴方の怒鳴り声が
 廊下まで響き渡ってましたよ。だからでしょ?」

「えっ?酔っぱらってたから覚えねぇ・・・」

「ご愁傷さま」

「ケッ・・・
 相変わらず胸くそ悪いババァだなぁ。まったく」

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「ただいま逃亡中!余計な事は言わないように!」

司の悪友と滋さん、桜子、優紀とのLINEグループに
あたしは書き込みをした
メンバーに司が入ってないのは、
ここはあたしの愚痴吐き場だったから

「また、鬼ごっこ始めたのか?」

一番乗りで西門さんがレスを返してきた

「おまえら飽きねぇよな」

時間差で美作さんも即レス

「頑張って逃げ切れよε=ε=(ノ≧∇≦)ノ」

これは類のレス

「逃亡幇助しようか?」

「どこ居るんですか」

「行く宛てあるの?」

滋さん、桜子、優紀の順でレスがつく

「ネカフェにいる。そっちに連絡あった?」

「今のところねぇーけど時間の問題だな」

「司からロミオメール来たら、ここに投下して笑わせてくれ!」

「美作さんも、西門さんも、面白がらないでよ!
 あたしは、あいつの正念たたき直す為に逃亡してんだから」

さすがに体裁が悪いのか、いまだに皆の元には
司からの連絡が無い模様
うーーん。あたしの読みが外れたか?


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ロミオメールとは
別れた恋人や元夫など、復縁を求める男性から女性へと送られる重い内容のメールを指す
インターネットスラング
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』で
ロミオがジュリエットに発するような仰々しい表現やポエム調の文章が多用されていることから、
こう呼ばれる。逆に、女性から男性に送られる同様のメールは「ジュリエットメール」と称される
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「そう言えば、楓さんからLINE来てたけど読みたい?」

「読みたいーーーい!」

ワクワク感満載で、みんなが食らいつく

「ってかよぉ、司の母ちゃんってLINEするのか?
 おったまげぇーだよな」

「するする。楓さんとは、それなりに仲良しだからね
 よし、来たLINE投下する!」

「久しぶりに司が、暴れてました」

「それって、あたしが原因でしょうか?」

「みたいね。出て行けと言ったのは司なのに
 都合の悪いことは記憶喪失になるようです」

「何これ、おもしろーーい」

「続きはよ!」

楓さんの淡々としたレスに一同大うけしている
ネカフェ籠城中のあたしは、暇を持て余していたのもあって
調子に乗って投下した

「喧嘩してたのご存知だったんですか?」

「ええ。馬鹿息子が雄叫びをあげていましたから
 貴女には苦労をおかけします
 我慢も限界なら、うちの顧問弁護士に相談して
 離婚の申し立てと慰謝料請求なさい
 お灸をすえるには丁度良い機会です」

「暴れるって、暴力とかではないですよね?」

「貴女たちお部屋がカオス状態になってるだけです
 ふたりの愛の巣だから、ここから一歩も入るなって
 言っておきながら、こんな汚ねぇ部屋で寝れるか!
 とっとと片付けとけよってタマに文句言ってましたけど
 愛がなくなって、ただの巣になったから、
 入っても宜しいんですか?って、タマにまで上げ足取られて
 馬鹿言ってんじゃねぇ。つくしは用があって実家に帰っただけだ
 縁起悪いことほざくと暇だすぞ!って強がってました
 ふぅふぅふぅ(●^o^●)」

「お母様ったら、顔文字使ってる!」

「最近、習得した技です
 司が、隠密放ったようです。気をつけなさい
 パスポート持って出たのなら海外でゆっくりするのも
 良いと思います」

「ありがとうございます。また、連絡致します」

「ぶひゃ!おば様が顔文字使ってるよ!」

「そうなんだ。楓さんと良い関係築けてるのに
 あのバカがぶち壊すんだってば!」

滋さんにしてみれば、義母のイメージは
未だに鉄の女らしい

「隠密ってなに?」

流れをぶった切ったのは類

「そんなもん、ググれよ。司から、まだロミオメールこねぇの?」

「珍しいよな。嵐の前の静けさかもな」

「だからぁ、西門さんも美作さんも、ワクワクしないでって」

「牧野だって、面白がってるじゃんか」

「まぁね」

「ところで先輩、今夜はネカフェで泊まるんですか?」

「そのつもりだけど?」

「危なくないの?」

「あいつの存在よりより危なくないと思う」

「(゜ロ゜;ノ)ノ」

女子達は、治安の心配してくれてるけど
バカ司の逆襲の方が、よっぽどややこしい

「来たよ!司からメール来た!」

「おぉぉぉぉ。やっと来たか投下してくれ!」

ここから、抱腹絶倒のロミオが暴れ出す
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  • Ranmaru*
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Re: No title

 チムチム様

お疲れさまです
オリジナルサイト読んできたよ!
どうなるのかワクワクしてます

ほんと、疲れてる
でも、頑張ってみようとも思ってます
ご心配頂き、ありがとー(ノД`)

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