お知らせ

こんばんは。

ご心配コメント頂き、ありがとうございました
被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます

先ほども、震度4の地震がありました
夜中の揺れは怖いです
夜中で静かだからか?揺れと同時に、ボォーっと
鈍い地鳴りも聴こえてました。

震源地が自宅近くと言う事もあり
職場の同僚のお家は被害があったり
我が家もガスがストップ。復旧しましたが
まだ、広域で止まってる状態です
一部、避難指示も出ています
同じ市に在住してる友人の安否確認メールによると
発生当時、家がねじれるように揺れたそうです
その時間、私は職場にいたのですが
揺れる前に、聴いたことのない地鳴りがあり
時間差で揺れたため、なに?と警戒できた分
冷静でいられました
震源地が浅く、歩けない程の強い縦揺れでした
在宅していたら、突然の事でパニックになっていたと思います

余震も続いていて、発生後、同規模の地震が
起こる可能性もあるようで
ガス、水道がストップしている地域も多いです
明日以降、雨予報
二次災害に繋がる恐れも有り、被害が広がらない事を
祈るしかありません
お越し頂いてる皆様には申し訳ないのですが
落ちつくまで、お休みと言うかたちを取らせていただこうと
思っております。宜しくお願い致します

追伸

猫のトイレの砂は、人間の臨時トイレとして重宝します
断水して水が使えない時、
段ボールなどにゴミ袋をかぶせて猫砂を敷くと
固まりますので、そこだけ取って捨てれます
いざという時の備蓄リストに猫砂も良いかも知れません
腐ることもなく場所も取りません

明日は、ストックしてる水を追加しようと思ってます
店頭に、もう無いかも知れませんが、備えておこうと思います

                 蘭丸
===========

HN様

ご心配頂き、ありがとうございます
凄い揺れでした
帰宅したら、物が落ちてましたが
さほど被害はありませんでした
同規模の地震が来れば、どうなるかわかりません
すでに、1300人の方達が避難されているようです
大型犬二匹と猫がいる我が家。避難所にはいけないので
避難命令がでても家にいると思います
置いてはいけない。
今も、風のうねりが聞こえてます
怖いです


大丈夫でしたか?

今朝、私が住む、大阪で震度6弱の直下型地震がありました
仕事中、地を這うよう地鳴りが聴こえたかと思うと
いきなり揺れ出しました
停電、水道管が破裂して断水してる地域もあります
電車もストップしています
携帯も繋がらず、外は救急車のサイレンが鳴り響いてます
同じ大阪在住の方、近県にお住まいの方、
お怪我、被害はございませんでしたか?
余震もありそうなので、怖いです
いつ揺れるかわからないだけに、気をつけようもありません
お水はストックしてますが食糧は、カップ麺くらいしかない
こんな事があると、備蓄の必要性をあらためて感じます
皆様に、被害がありませんように


お住まいの地盤の硬さが調べられます
地震が起こった時の揺れ度ががわかります
チェックしてみて下さい


地盤の硬さ調べ


===========

と**も様

ご心配コメント頂き、ありがとうございましたm(_ _)m
と**もさんも、経験なさってたのですね
前触れもなく突然で、怖かったです
職場は、築35年以上たつビルなので老朽化がすすんでいて
物が落ちてきてました
仕事をストップさせて、全員外に避難しました
我が家は、活断層の上に建ってます
ガラスが割れたり、壁に亀裂が入ったお家もあったようです
幸い我が家は、無事でした

まだ書き止まってるお話もあり
それを完結させてからの卒業なので、
まだしばらく居座るつもりです
それまで、お付き合い頂けたら幸です
ありがとうございましたm(_ _)m

こ**る様

ご心配頂き、ありがとうございますm(__)m

阪神の時も、そうでしたね電車も、まだ動いてないみたいだし、こ**るさんの地域も揺れましたか?
一瞬なにが起きたかわからず揺れがおさまってから怖くなりました
ご出勤なさるようでしたら怪我のないよう、お出かけ下さいませ。ありがとうございましたm(__)m

鍾愛 88

喉の乾きを覚えた司は目が覚めた
時刻は午前6時。6月も半ばになり日中の気温が30度近く上昇する日もあるが
朝はまだしのぎやすかった。
楓の暴挙がなければ昨日は、久しぶりに楽しい酒の席だったのに、
今朝のニュースで全てぶち壊された気分だった。ソファーに座り、
ミネラルウォーターのキャップをひねりひとくち飲むとスマホが鳴った

RRRRRRRRRR

「おはようございます。起きてらっしゃいましたか」

「あぁ・・・」

「先手を打たれてしまいましたね」

「西田、お前、えらく冷静だな」

「想定内でしたから
 つくし様は、どうしてらっしゃいますか?」

「昨日、遅かったから、まだ寝てるよ」

「本日の、シャイニング賞の授与式どうされますか?
 椎名さんが、プレゼンテーターですが」

「そうだったな・・・今は、何も考えられねぇ
 あの女の記者会見を見てからだ。クソババァがぁ
 余計なことしやがって・・・」

楓を牽制するつもりが、まんまと罠にひっかかってしまった。
SNSの拡散は、楓も予想外だったが、
秘書山崎の機転でこの騒ぎをマッチポンプにして利用してはどうか?
さすがの司も手も足も出ないだろうと耳打ちしてきた
ラウンジで騒いでる間に、マスコミに情報を流し
日付が変わると同時に、婚約発表となっていた 

「おはよ」

「・・・・・」

「どうしたの?機嫌悪いじゃん」

西田の電話を切った後、隣に住む類が
ミネラルウォーターがあれば欲しいと部屋に入ってきた。
司は、無言でスマホを類に放り投げた

「ふーーん。司、あの女と婚約したんだ」

「チッ、してねぇーよ!類といい西田といい・・・」

ひとりカリカリする司を横目で見ながら
類は、冷蔵庫に入っているミネラルウォーターを
貰うよ!と一声かけて取りだして戻ってきた

「ほっときゃーいいじゃん 一方的な婚約なんて、何の効力も発揮しないんだから」

司の前に座り、ゴクゴクと水を飲み
のどの渇きを潤した類は、西田と同じように冷静だった

「やり方が汚かねぇか?それにムカついてんだよぉ」

「司のかーちゃんなら、やりそうな事だけどなぁ
 つくしちゃんは?知ってるの?」

「知らねぇーよ。俺も今、知ったとこだ」

「あの女の事より、つくしちゃんの事だね」

「んーな事、言われなくてもわかってる!」

「俺、今日、仕事休みなんだ」

「ほんとか?」

「様子見とくよ」

「頼む▪▪▪助かる」

「司にしちゃ随分弱気じゃん」

「不意討ち食らわされたんだ。そうなるだろ」

「嫌われまくってるのに、それでも結婚したいってのが意味わからないな」

「あいつの脳ミソは都合よく出来てんだろ
西田がもうすぐ迎えに来る。早めに出なきゃなんねぇ
つくしの事が心配だから頼んだぞ」

「うん。散歩に連れ出すよ。様子はメールで知らせるから」

「ああ▪▪▪▪」

寝息をたてるつくしを起こさないように
ベッドルームのドアをそっと開けた
初めて滋に会った時、つくしは警戒していた
なのに昨日は、すっかり滋と打ち解けてはめをはずし二人で盛り上がり
買い物の約束までするようになっていた
今朝は、自分でスーツを選ぶ事になったな
ひとりごとを呟き
つくしの無防備な寝顔をしばらく眺めていた

「行ってくる▪▪▪」

そう囁き、スーツを手に部屋を出た

司が出かける準備をしている間、類はテレビのスイッチを入れ
朝の情報番組に見入っていた
ビッグニュースがないからか?どのチャンネルもみずきの電撃婚約の話題を
トップニュースで扱っている

「司、やってるよ!」

「見るか!そんなもん!」

ネクタイをしめる司に声をかけたのに
一笑に伏して、情報番組を見ることはなかった

「おい、類!あいつに手ぇ出すなよ!」

ふっと笑いを浮かべた類に向かって空のペットボトルを投げつけてから
司は、出かけて行った

「おはようございます」

「おはよ」

挨拶を交わした後、迎えに来た西田の車に乗り込んだ
二人は会話することもなく一路社に向かう
柴崎がみずきに平手打ちを食らわされた日の事を
司は思い出していた。何か引っかかる。
そう柴崎は言った。司も、この婚約劇に違和感を感じていた

鉄の女と呼ばれる楓は
道明寺HDの中では絶対的な存在で
何を決めるにしても、役員会は名ばかり
議事録もなければ、楓の胸三寸。役員は雑魚扱いだ
椎名製薬の買収も司がいる限り勝手な事は出来ない
婚約は、司を封じ込める手段に過ぎなかった

社に到着し、パーキング内に設置されている
EVに乗り込みエグゼクティブルームへ向かう

チーン

司が先に降り、その後を西田が続いた
エグゼクティブルームのセキュリティをオフにして
中へ入り重厚なデスクの椅子に腰をかけると

「エコノミー賞の出席者リストをご覧になりますか?」

西田が声をかけてきた
対して興味はなかったが、一応、目を通すと
司が言ってきたので手渡した
四葉銀行の頭取、常務、大手証券会社社長
投資会社社長、大物代議士、新聞界のドン
そうそうたるメンバーが名を連ねていた

司は、長い指を顎にあてがいながら渡されたリストを
じっと見つめていた

「クソっ!」

「お気づきになられましたか」

「ババァは、気づいてるのか?」

「どうでしょう▪▪▪
最近の社長は、なりふり構わずですから」

「やられたなぁ。乗っ取るつもりが
うちが乗っ取られる側になるのか?」

「まさかと思っておりますが▪▪
表向きは道明寺財閥が椎名製薬を買収するように見せかけていますが、
乗っ取り工作ではないかと」

「誰だ?裏で糸をひいてる奴は▪▪▪▪」

「わかりません。司様。どうなさるおつもりですか
道明寺家と決別するなら今がチャンスです
道明寺HDが買収されれば一部のグループ企業は
身売りされるでしょう。当然、社員の大量リストラに
繋がる
ご存知の通り、メープルの業績不振が我社の負債に拍車をかけています
乗っ取りを回避するには、数千億と言う増資が必要です。
メインバンクも融資の焦げ付きを恐れて
貸し渋り状態です
みずき様と婚約して、結婚するまで1年間の猶予が
あったとしても、数千億と言う資金調達が出来るかと言われれば、
今の道明寺HDには不可能です
買収の条件のひとつに、みずき様との結婚があるなら
道明寺を離れるべきです▪▪▪
私の個人的な意見を述べさせて頂けるとしたら
リストラ対象者を最小限にするよう交渉して
道明寺財閥を売り渡す
でなければ、望様と琴美様と同じ運命を辿ることになります

「社員を見捨てて、俺だけ逃げろと言うのか▪▪」

「はい。そうです」

「ハゲタカに、まんまとやられちまうってことだな
道明寺も椎名も両方同時に手に入れられる▪▪▪」

「道明寺と言う名のブランド力でしょうね
ガセとは言え、司様とみずき様に噂がたった
相手にとっては願ったり叶ったりだったと言うことです」

「椎名の裏に誰かがいる」

「はい▪▪▪▪▪」

これは、あくまでも司と西田の仮説にすぎない
楓は、司を生け贄にして椎名製薬を買収し
道明寺財閥の建て直しをはかろうとしていた
道明寺家をあれほど憎んでいたと言うのに
見捨てろと言う西田の言葉を司は、
素直に聞き入れる事が出来なかった
つくしか、みずきか▪▪▪
どちらかを選ばなければならなかった

鍾愛 87

エントランスでのひと悶着は、楓の読み通り、
お嬢さまのファイティングスピリットと
タイトルをつけられ早速SNSで拡散されていた
そんな事も知らず、司達は、最上階の
会員制ラウンジに行くため、EVに乗り込んだ

「大丈夫か?口の中、見せてみろ」

つくしの顎をグイッと持ち上げ、
口を開けろと言われても
みんながいる手前、素直に大口を
開けられるはずもなく

「大丈夫だって。ねぇ、あの人どうなるの?
 警察に連れてかれるの」

「お前は、どこまで人が良いんだ
 あの女は、お前だけじゃない、
 柴崎の事も殴ってんだぞ」

司は呆れるどころか、つくしの言動に苛立ちを覚えた

「げぇーーーっ!柴崎さんもぉ
 何が、お嬢さま女優よ!聞いて呆れるわ
 チョームカつくんだよね。あの女。
 そーとぉー性格悪いよ」

滋は、EVの中で斜めに構えると
ボクシングのジャブのポーズを決める

「カッとなったら手が出る女って
 始末に負えねぇなぁ」

と、総二郎が言えば

「誰だよ、女の喧嘩はそそられるって 
 言ってたのは」

あきらが噛みつくように返した

「そう言えば、類は来ねぇの?」

あきらが司に訊いてきた

「あいつは、チャリで来るらしい」

「相変わらず変わってんなぁ」

「そこが花沢さんの良いところじゃん!」

総二郎と滋が顔を見合わせ笑った
EVの扉が開くとすぐ、ラウンジがある

「すっかり、ここにも来なくなったな」

あきらが、懐かしそうに呟いた
学生時代、親友達とハメをはずして夜通し遊んだ
想い出の場所
司もメープルのラウンジを訪れるのは数年ぶり
モノトーンで統一された空間は、
良い感じのレトロ感を演出している
最上階だけあって夜景が一望出来き
ラウンジを取り仕切るチーフは変わってないが
スタッフの顔ぶれが様変わりしていた

「いらっしゃいませ。ご無沙汰しております
 花沢様が、お待ちでございます」

チーフが深々と頭を下げた
幻想的な夜景に、つくしは、キャッと
嬉しそうな声をあげ、閑古鳥が鳴くラウンジに
司は、メープルの終焉を見たような気がした

「暇そうだな。いつもこんなもんか?」

「今日は、いつもよりお客様がいらっしゃいます
 ご案内致します」

見れば、ボックス席に、二組
20席余りあるテーブル席は半分も埋まってない
チーフと短いやり取りをして、司達は席についた

「花沢類!」

一番はじめに声をかけたのはつくしだった
類が、にゃりと意味深な笑いを浮かべて
スマホを差し出してきた

「お疲れさま。先に一杯やってるよ
 滋、大活躍してたんだね」

「何がよ?あっ!これ」

類に手渡されたスマホを食い入るように見た滋が
愉快そうにクスクス笑い出した

「早速、拡散されてんのか!良いのか?司」

「ああ、そのために来たくもねぇ
 メープルにしたんだから
 滋には、迷惑かけっけど・・・」

「ぜぇーんぜん平気だよ。でも▪▪つくし大丈夫?」

「何が?」

初めて来たラウンジに興味津々のつくしは
SNSは眼中にないようだった
総二郎は、類が飲みかけていた
ウイスキーのオンザロックを奪い取り
味わうように喉の奥に流し込むと言葉を続けた

「お前の彼女も、中々、肝玉座ってんじゃん!
 司も、滋も、明日から追いまわされるぞ
 ワイドショーにエサ投下したんだから」

「で、どうする?私達。口裏合わせておかないと
三角関係の縺れって流れなんだからさ」

滋は、ヤル気満々だ

「三角で終わんねぇよ。つくしちゃん入れて
四角関係だな。あの場にいたんだ
彼女も、槍玉にあげられる」

司は考えこんでしまった
出来ることなら、つくしを渦中に
引き摺りこみたくはない

「マスコミに圧力かけるか?それとも本命として
宣言するか?」

「まだ、その段階じゃねぇな」

翌日、あきらの心配と、滋との口裏合わせが
無用なものだと知ることとなる

「司さん。あなた大事なクライアントと
約束があったんじゃなくって?」

ラウンジまで楓が乗り込んできた
座る司を見下ろす状態で、
その表情は、彼女がどれ程不快に思っているか
見てとれた
つくしを向こうに連れて行ってくれと
司が、滋に目で合図を送る

「つくし、仕事の話があるみたい
私達は、席を外そう」

初めて会う司の母親に挨拶しなくていいのかと
つくしが小声で滋に耳打ちしたが
強引に少し離れたボックス席に連れていかれた

「砕けた場所での打ち合わせですから
誤解が生じるのも無理はありません
司くんが言うように、彼に仕事を依頼してます」

そう言ったのはあきらだ

「どうぞ、おかけ下さい」

楓が、腰をおろし細い脚を組んで
司が何と言うのか余裕の笑みを浮かべている

あきらの実家は、大手の不動産デベロッパー
跡継ぎで父親の経営する会社に在籍しているが
自分が手掛けたい事業もある
幼馴染み達は、家業とは別に
それぞれ会社を経営している

===========

デベロッパー(Developer)とは、開発事業者のこと
不動産デベロッパーは、大規模な宅地開発、
リゾート開発、都市開発、都市再開発、交通網の整備など行う企業体
===========
司は、フレンチレストランはじめ、
外食産業、投資会社、経営コンサルティングを
あきらは、不動産経営、IT事業、広告代理店
総二郎は、ヴィンテージバイクのショップ
類は、ワイナリーを立ち上げたばかりだ
互いの会社は、幼馴染み達が役員として
名を連ねていた

「実は、駅前に商業施設を建設予定で
司くんの個人的な会社と
契約を結んだんですよ
なんなら、契約内容をご覧になりますか?」

こんなこともあろうかと、
あきらは契約書を持参していた

「結構よ▪▪▪
司さん。もう一度言います
椎名製薬社長との会食、来ないつもりですか」

「言ったでしょ?
大事なクライアントと先約があると▪▪」

「後悔する事になってもですね▪▪▪▪▪」

「ええ、そうです」

「わかりました 」

楓は立ち上がると、奥のボックス席にいる
つくしを見ることもなく真っ直ぐ出口に
歩いて行った。つくしの事は認めない
そう言いたげに、決して振り向くことなく
ヒールの音を響かせながら去って行った

「胸くそ悪い」

司の怒りも相当なものだ
つくしと滋が座る席に向かって、あきらが
右手をあげた。こっちに来るなと言う意味だと
気がついた滋は、私達は、しばらくここで飲もうと
つくしに声をかけた

「ご注文は何になさいますか?」

修羅場がおさまってからボーイが
オーダーを訊きにきた
みな同じウイスキーのダルモアを注文し
司だけがストレートで
あとはオンザロックにした
つまみと一緒に、50年物のダルモアと
チェイサーが運ばれてきた
司は、煽るように一気に飲み干すと
二杯目を注文する

「ペース早いんじゃない?悪酔いするよ」

類が、心配顔で声をかけた

「貴重な酒だ。もっと味わって飲め!」

総二郎も、こりゃ大荒だなぁと
類とあきらに視線を動かしていた

「若葉会はどうなった?」

「みんな遠回しにお断りだったよ
俺達みたいに自分で事業展開してる奴らは
いねぇからな。まだまだ親の
すねかじりばっかだからよ、
司のかあーちゃんのおっかなさに
親達が尻込みしたって感じだな」

大手企業のジュニアの集まり若葉会を
再構築するため、あきらに頼んでいた

「どうする気だったんだ?」

「オッサンとババァを追い出す資金調達だよ」

「自分の親の会社を乗っ取るって
ただ事じゃーねぇよなぁ」

総二郎が、グラスを傾けながらしみじみ言う
 
滋は、司達の様子をチラ見していたが
まだ戻るタイミングではなさそうだと
つくしとふにり夜景を見ながらカクテルを楽しんでいた


「つくし、大丈夫?嫌な思いさせちゃったね」

「ううん。ごめんね。滋さんに謝らないと
いけないのは、あたしの方だよ
こうなる事、始めからわかってたから」

「諦めちゃダメだよ」

「うん。ありがとう」

司が心配しないように、わざと能天気なふ振る舞いをする
つくしに滋は気がついていた

===========
翌日

「なんだ、これは!」

司は、スマホを思い切り床に叩きつけていた

引退宣言した椎名みずき
噂の青年実業家との恋を実らせ婚約
午後から記者会見が開らかれる予定だと
ネットニュースが告げていた

鍾愛 86

予約が取れないと言われた
超一流ホテルメープルは
かつては、政財界、著名人の令息、令嬢達が
このホテルで華燭の典を挙げ、
メープルに宿泊できるようになれば立身出世の
代名詞のように言われていたのも過去の話になってしまった
今では、クオリティの低下と
相次ぐテナント店舗の撤退で一流の呼び名も
危うくなってきている

人もまばらなエントランスフロアーで
滋とみずきの火花の散らし合いに客達は、
眉をひそめながらも聴き耳を立てていた

「滋。そんなの相手にしねぇーで、こっち来い!」

いつもよりワントーン低い声で司が声をかけた
ことの成り行きを見ていた支配人が言い訳をしに
大慌てで司の元へやって来て、ハンカチを額に当てて
脂汗を拭きながら、緊張のあまり瞬きの回数が増えている

「司様・・・大変失礼致しました」

「お前、なにやってたんだ。客商売なのに周りに迷惑かけて
 謝る相手が間違ってんじゃねぇーのか?」

ドスをきかせて小声でぼそっと呟くと
支配人をジロリと睨みつけた

「申し訳ございません」

「司さーん!」

司の姿を見つけたみずきが
冷戦状態の滋をおいてけぼりにして
満面の笑みで駆け寄ってきた

「つくしと類はまだか?」

みずきの存在を徹底的に無視をする司の口から出た言葉は
つくしの名前。みずきは、嫉妬心で顔を歪ませ
それでも、動揺する気持ちを必死で抑えようとしていた

「司さん・・・もうすぐお母様と父が参ります
 私達は先に・・・」

司は、視線すら合わさず
みずきの事を道端の石ころのように無視した

「司、早かったね。つくしは?一緒じゃないの?」

「柴崎が連れて来る」

「西門さん、美作さん、ご無沙汰!」

「よお!ご無沙汰!」

手を振りながら歩いて来た滋がみんなと合流した

「て、訳だから、みずきさん!ごきげんよーう!」

ざまぁーみろと言いたげな顔で
みずきにしてやったりな滋に、総二郎が
あきらの耳元で呟いた

「なっ!俺の言ったとおりになったろ?」

あきらが、ちらりと総二郎を見るとふんっと鼻を鳴らした

「あっ!つくしぃ!司、つくしが来たよ!」

入り口に背を向けて立つ司に教えるように滋が声をかけた

「ここだ!」

司は振り向いて右手をあげた

「ごめーん。遅れちゃった?」

「いいや、8時ジャストだ」

見せ付けるように、つくしの肩を抱いた
みずきは立ち尽くし、怒りで唇を噛みしめ、ズカズカと
つくしの前まで来ると、バシッと平手打ちをした
不意を突かれたつくしは、よろけて司が囲い込み
後ろに居た、総二郎とあきらに手渡した

「なにすんだ、テメェ-!こんな事して
 ただで済むと思ってんのか!えぇぇぇ!」

怒りをあらわにする司が、みずきの前に立ちはだかると
般若のような恐ろしい顔で、にじり寄って来た

「つ、司様・・・・」

支配人が青ざめて止めに入り、
総二郎とあきらは、つくしを囲むようにガードして
つくしを送って来た柴崎は、司の真後ろで何かあれば
押さえ込める態勢をとっていた

「この女を警察に突きだせ!」

わなわなと震えるみずきに、司は追い打ちをかけた
つくしは見ていられず、止めに入ろうとしたが
右手をあきらに掴まれ、行ってはいけないとかぶりを振った

「聴こえなかったのか!警察を呼べと言ってるんだ
 柴崎、支配人は、なんにもわかっちゃいないようだ 
 説明してやれ」

「人の身体に、傷害に達しない程度の物理的な暴力を加えるのは
 刑法第208条が禁じ、2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金 
 または拘留もしくは科料に処せられる暴行罪にあたります」

「わかったか。この女は、つくしに暴行を加えた
 だから警察に引き渡すんだよ」

「しばらく・・・いましばらくお待ち下さい」

みずきは、楓の客でもある
支配人は、司と楓の板挟みで、どう対処していいのかわからず
時間を稼いで楓の到着を待つしかなかった
みずきは、泣き出し、滋は、バカな女だと見下していた

コツコツコツコツ

楓の到着を知らせる独特の靴音がエントランスフロアーに
響き渡る。みずきは、楓に駆け寄って縋りつき慈悲を求めた

「なんの騒ぎです」

泣くみずきと司に支配人。真後ろには柴崎がいる

「それは、こっちの台詞ですよ。あなたも落ちぶれたものだ」
 
「どう言う意味かしら」

「とうとうまがい物にまで手を出すようになった」

楓は、キッと司を睨みつけた後、
支配人に耳打ちをする。引退宣言をしたとは言え
みずきは人気女優。居合わせた客にムービーでも撮られて
SNSで拡散されればたまったものじゃない
それとなくチェックするように指示をだしていた
みずきの父敬一には、VIP専用出入り口から
入って来るように伝えていたことが幸いした

「行くぞ!用は済んだ」

司が背を向け、総二郎達の元へ歩いてゆく
柴崎が楓に一礼して司の後に続いた
総二郎、あきら、滋、柴崎に守られるように取り囲まれ
去っていくつくしの姿を見つけた楓は、
突き刺すような視線を送ると
カツンとヒールの踵をフロアーに叩きつけて
泣きじゃくるみずきを支配人に託して司の後を追った

=============

ここからは、拍手コメントお礼となります

こ**る様

おはようございます
お返事が遅くなり申し訳ございません

そう言って頂けて、感謝の気持ちでいっぱいです
卒業は、全ての話が完結してからなのと
最後に、あまぁーい話を書いてからになりそうです
もう少し、お付き合い頂けたら幸いです
サイトのことですが、駄文を放置するのも・・・と、思ったり
もしかしたらしばらくの間、残しておくかも知れません
素敵なコメントを頂き、ありがとうございましたm(_ _)m